清明祭 シーミー
この時期になるとあちらこちらのお墓近くに車が止まっている事をお見掛けするかと思います。
それは、沖縄独自の文化「シーミー(清明祭)」が行われているんです!
県外から来た方はなかなか見ることのできない、墓地に親戚一同が集まり、賑やかに食卓を囲む風景、それが沖縄のシーミーなんです♪
県外では「お墓の前でご飯を食べる」と聞くと驚く人も多いと思いますが、沖縄においてはそれが「当たり前」で、ご先祖様の眠るお墓は、決して「怖い」場所でも「悲しい」場所でもなく、「大切な人と再会する場所」として認識されています♪
この文化の根底にあるのは、祖先への感謝と、命のつながりを何よりも大切にする沖縄の精神からきているといわれています♪
シーミーの起源と時期
「シーミー」は、漢字で「清明祭」と書きます!
旧暦の「清明」の時期に合わせて行われることからそう呼ばれるようになったそうで、清明とは、二十四節気のひとつで、春分から数えて15日目頃だそうです♪
太陽が黄経15度の位置にある日で、例年では新暦の4月上旬から中旬頃がシーミーの時期となっております。
この時期、県外では桜の花見シーズンであるが、沖縄では「墓参りシーズン」となっており、各家庭で事前に親戚間で日程を調整し、シーミーの準備をします。
墓地に集まる人数は10人、20人、多いところだと50人を超えることもあるそうで、年に一度、顔を合わせる親戚もいたりします♪
シーミーは、単なる墓参りにとどまらず、親戚一同が再会し絆を深める、年中行事の一大イベントとして沖縄では代々続いています♪
シーミーの風習と食文化
シーミーの当日は、朝早くから家族総出で料理を詰め込んだ「重箱」を抱え、お墓へと向かいます♪
沖縄の墓は、県外のものとは異なり、独特の「亀甲墓」や「破風墓」と呼ばれる形をしており、まるで小さな家のような構造をしています。
大きな敷地を備えた墓地も多く、その前にテントやシートを広げてそこで食事をします♪
お供えされる料理は、もちろん沖縄料理で、クーブイリチー(昆布炒め)、三枚肉の煮付け、カステラかまぼこ、にんじんしりしりー、そしてジューシー(炊き込みご飯)など、見た目にも鮮やかなこれらの料理を、大きな重箱にぎっしりと詰め、墓前に供えます。
料理に関しては、各家庭様々でその家の得意な料理がわかるかと思います♪
その後、全員で手を合わせ、線香をあげ、ウチカビ(あの世のお金)を焼き、ご先祖様に感謝を捧げます。
儀式が終わると、今度は皆でその場で食事を囲みます♪
県外の方が見るとお墓の前でこんなにはしゃいで何をしているのかなと気になるかと思うのですが、昔からこの日は楽しかった思い出でいっぱいです♪
僕の祖父母のお墓は海から近く、そこでみんなで潮干狩りをした思い出もあります♪
最近では中々みんなで集まることはなくなってきたのですが、子供たちはいとこ達と一緒に海でヤドカリを探したり、バッタを取ったりして楽しんでいました♪