天ぷら大好き
沖縄の天ぷらは、サクサクッとした一般的な天ぷらとは少し違います。見た目は洋食のフリッターのようで、厚い衣が特徴です。衣が厚く固めなので食べ応えがあります。お店によって食感が違い、ザクッとしていたりモチッとしていたり。
衣の作り方も違います。一般的には、天ぷらの衣を作るときは氷水を使い、小麦粉のグルテンの働きを抑えてサクサク感を出します。
しかし、一年を通して温暖な気候の沖縄では、氷水を使ってもすぐにぬるくなってしまうので意味がありません。水道水をそのまま使っていますが、沖縄はアルカリ性の硬水なので、グルテンが出やすくなり粘り気のある衣になります。
また、衣にはベーキングパウダーを使わず、卵をたっぷり使っています。衣に魚や野菜などをよくからめて揚げれば、沖縄天ぷらの完成です。衣には塩が入っているので、そのままでも食べられるおいしさです。
ちなみに沖縄では、天ぷらのタネのことを「芯」といいます。芯には定番のイカやエビはもちろん、ゴーヤや紅イモ、あおさやもずくなど沖縄ならではの食材も使われています。さまざまな食材が使われていますが、沖縄で人気の天ぷらは白身魚だそうです。
あおさやもずくなど海藻の天ぷらが作れるのは、粘り気のある衣を使っているからですね。
沖縄天ぷらの歴史

沖縄の天ぷらのルーツは諸説あります。その一つは、刺身屋から生まれたという話。傷みやすい生の魚をムダにしないために考えられたのが天ぷらです。少しでも長持ちさせるために食材を油で揚げることにしたそうです。
沖縄の天ぷらは、琉球文化において祝いごとや法事などの席で、揚げ豆腐や昆布の煮しめなどと一緒に重箱に詰めて振る舞われていました。最近では、おもてなしの行事だけではなく、家庭料理としてよく食べられています。
沖縄では、天ぷらを単品で食べるのが定番です。うどんやそばにのせたり、天丼にしたりして食べることはほとんどありません。腹持ちがいいので、沖縄ではおやつとしても人気です。天ぷらは沖縄の人たちにとって身近な食べ物で、とても親しまれています。
