
空き家を売却する際には、「現状のまま売る」か「更地にして売る」かの判断が大きな分かれ道となります。
それぞれの方法には異なるメリットやデメリットがあるため、状況に応じた選択が求められます。
また、解体費用や税金などのコストが発生する点も踏まえて、慎重に計画を立てることが大切です。
本記事では、空き家を売る際の選択肢と費用の内訳、それぞれの注意点について解説いたします。
空き家を現状のまま売りたい

解体費用や手間をかけずに空き家を売却したい場合、「現状のまま売る」という選択肢があります。
ここでは、「古家付き土地としての売却とは」何かを解説し、次に「現状売却のメリットと手間の少なさ」、最後に「買い手のニーズに合うケースも多い」の観点から解説いたします。
古家付き土地としての売却とは
古家付き土地の売却とは、解体をおこなわず建物を残したまま土地を引き渡す方法です。
買主は、既存建物を活用するか取り壊すかを自由に決められます。
売主は、解体費を負担せずに済むため、初期コストを抑えられる点が大きなメリットです。
木造でも100万円超、鉄骨系なら200万円超になるケースもあり、費用負担を避けたい場合に有効です。
ただし、買主がローンを利用する際は担保評価が低くなることがあり、価格は更地より控えめに設定される傾向があります。
契約時には現況有姿売買特約を盛り込み、契約不適合責任を限定するのが一般的です。
引き渡し前には雨漏りや害虫被害の有無を告知し、境界の立ち会いをおこなうことで後日のクレームを減らせます。
現状売却のメリットと手間の少なさ
現状売却の魅力は、解体や整地をおこなわないため、準備期間と手間が少なく済むことです。
費用負担も抑えられるうえ、工事手配のストレスもありません。
管理を続ける必要がなくなるため、固定資産税や草刈り費用などのランニングコストも早期に軽減できます。
自主管理が難しい遠方オーナーにとっても、短期間で資産を手放せる点は大きなメリットになるでしょう。
広告では建物の状態を写真付きで明示し、リフォーム費用の概算も提示すると問い合わせ率が上がります。
さらに、リノベーション前提で物件を探す投資家や法人の需要があるため、都市部では買い手が見つかりやすい傾向があります。
買い手のニーズに合うケースも多い
現状売却は、リフォーム前提で住宅を探す層や、再生して賃貸運用を狙う投資家の需要と合致します。
DIY志向の個人や、地域活性化を目的とするNPOが購入する例も増えています。
こうした層は、資材調達やセルフビルドに慣れているため、築年不問で検討するケースが多いのも特徴です。
地方では、古民家再生や移住促進事業と相性が良く、空き家バンク経由で買い手が見つかる例もあります。
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空き家を更地にして売りたい

空き家を更地にして売却するかどうかは、売却しやすくなるメリットと解体費用や税金が増えるデメリットがあるため、総合的に判断することが重要です。
ここでは、「土地としての売却のしやすさ」「更地売却のメリットと活用の自由度」「解体費用や固定資産税の変化」の観点から、空き家を更地にして売る際のポイントを解説いたします。
土地としての売却のしやすさ
更地にすると「土地」として登録できるため、検索にヒットしやすく、住宅用地や事業用地を探す買主の選択肢が広がります。
ポータルサイトでは、「建築条件なし土地」を選ぶ利用者が多く、該当することで表示順位が上がる点もメリットです。
市街地では、需要が高く問い合わせも増えやすいほか、老朽化や瑕疵に関する責任が軽減される点も売主の安心材料です。
更地の場合は、地盤調査報告書が不要になるケースもあり、契約から着工までのタイムラインを短縮しやすい側面があります。
売主側は、境界確定測量図を用意すると買主の信頼度が高まり、交渉がスムーズになります。
建物の状態が悪い場合は、更地売却の方がトラブルを避けやすくなるでしょう。
更地売却のメリットと活用の自由度
更地は建築や用途の自由度が高く、新築住宅を望むファミリーやアパート経営を考える投資家にとって魅力的です。
建物が無い分、日当たりや境界が確認しやすく、旗竿地などの形状も把握しやすくなります。
設計自由度が高いため、再生エネルギー設備や駐車場レイアウトなど、将来計画を組み込みやすい点も評価されています。
投資家目線では、建物解体後に分筆して複数区画へ転用するなど、収益最大化の余地が広がる点もメリットです。
また、用途地域や建ぺい率に合わせた設計がしやすく、二世帯住宅や店舗併用住宅など幅広いプランに対応できます。
解体費用や固定資産税の変化にも注意
更地売却には解体費が伴います。
木造30坪なら90万〜150万円程度、鉄骨造・RC造では約200万円超が一般的です。
また、費用を誰が負担するかを事前に確認しましょう。
解体費には、家屋滅失登記の申請料も含めて計上し、見積書の内訳をチェックしてください。
固定資産税は、住宅用地特例(最大1/6軽減)が外れて4倍以上になる例もあります。
上昇後の税額を試算し、売却までの期間に応じた保有コストを収支計画に反映させましょう。
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空き家を売りたいときの費用

空き家を売却する際には、売却価格だけでなく、そこから差し引かれる様々な費用を正確に把握しておく必要があります。
ここでは、「相続登記費用の発生と準備の重要性」「譲渡所得税の計算と支払い時期」「解体費用の目安と補助制度の確認」の主要な費用について解説いたします。
相続登記費用の発生と準備の重要性
相続で取得した空き家を売るには、まず相続登記を済ませる必要があります。
令和6年4月から相続登記は義務化され、3年以内に申請しないと10万円以下の過料が科されます。
登録免許税は固定資産税評価額の0.4%で、評価額1,000万円なら4万円が目安です。
司法書士報酬は5万〜10万円程度で、戸籍一式や評価証明書、遺産分割協議書などの書類も揃える必要があります。
申請書類に不備があると補正が必要になり、売却時期が遅れる恐れがあります。
迅速に売却したい場合は、早めの着手が重要です。
オンライン申請に対応した司法書士を選べば、郵送のタイムロスを削減できる場合があります。
事前に法務局や専門家へ確認し、手続きを円滑に進めましょう。
譲渡所得税の計算と支払い時期
売却益が出ると、譲渡所得税(所得税・住民税・復興特別所得税)が発生します。
相続空き家には、3,000万円特別控除などの優遇制度があるため、要件を確認したうえで確定申告をおこないましょう。
特例を利用する場合でも、取得費加算や長期譲渡の税率が適用されるかを確認してください。
税額計算では、取得時の諸経費や相続税の一部も取得費に含められる可能性があるため、領収書を保管しておきましょう。
特例に関しては、居住用特例との併用ができない特例もあるため、どうするのが有利か税理士に試算してもらうと安心です。
なお、譲渡所得税は売却が完了した翌年3月15日までに納付します。
解体費用の目安と補助制度の確認
建物の状態が悪い場合は、解体後に売却する選択肢もあります。
木造30坪の解体費は、90万〜150万円程度が目安です。
自治体によっては、老朽空き家解体補助金が用意されているため、応募条件や申請時期を確認しましょう。
補助金は先着順の自治体が多く、予算枠が終了すると申請できないので注意してください。
工事契約では、瑕疵保険への加入有無やアスベスト対策費が別途必要になることがあるため、見積段階で確認しましょう。
解体工事では、粉塵対策や騒音届出など、環境配慮も忘れずにおこないましょう。
以上の手続きを踏まえ、費用と税負担を把握したうえで最適な売却方法を選択してください。
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まとめ
空き家の売却では、建物を残すか解体して更地にするかで手間やコスト、売却戦略が大きく異なります。
古家付き土地として売る場合は、現状のまま売却できるため、費用を抑えつつ早期の売却が期待できます。
一方で、更地にすることで土地の活用幅が広がるため、費用や税負担も含めて総合的に判断しましょう。

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